専業主婦から経営者へ、奇跡の転身と再建ストーリー
2025年7月31日放送の「カンブリア宮殿」(テレビ東京系)には、「世界の山ちゃん」で知られるエスワイフード株式会社の代表取締役社長、山本久美(やまもと・くみ)さんが登場されます。
今回は、その人物像や経営手腕、そして幻の手羽先の裏話まで、たっぷりとご紹介いたします。
山本久美さんのプロフィール(WIKI風)
項目 | 内容 |
---|---|
氏名 | 山本 久美(やまもと くみ) |
出身地 | 静岡県生まれ、愛知県名古屋市育ち |
経歴 | 小学校教諭 → 専業主婦 → エスワイフード社長(2016年就任) |
所属企業 | 株式会社エスワイフード(「世界の山ちゃん」運営) |
担当ブランド | 「世界の山ちゃん」「山 ワンランク上の世界の山ちゃん」 |
店舗数 | 国内約86店舗・海外13店舗(タイ、香港、台湾など) |
経営理念 | 「立派な変人たれ」 |
受賞歴 | 愛知県女性活躍推進賞など |
突然の社長就任――人生が変わった瞬間
山本久美さんは、もともと小学校の教員として働かれ、その後は家庭に入って3人の子育てに専念されていました。
ところが2016年、夫であり「世界の山ちゃん」創業者の山本重雄氏が解離性大動脈瘤により、59歳という若さで亡くなりました。
「これからどうすれば…」と悲しみに暮れる中、会社では後継者が決まっておらず、従業員や役員から「奥様が継いでほしい」との声が上がりました。
経営経験ゼロの状態で、しかも専業主婦からの転身という重責に、悩みに悩んだ末、「亡き夫の想いを無駄にしたくない」との一心で社長就任を決意されたのです。
経営の知識ゼロからのスタート
社長に就任した当初、山本さんは決算書も読めない状態でした。しかし、日々学びながら店舗を巡り、またかつて小学校教員だったころバスケットボールクラブの監督として3回全国制覇した経験からチーム力を重視。スタッフの声を聴き続けました。
その結果、従業員との距離が近く、現場感覚を重視した経営スタイルが生まれました。
「私は創業者ではありません。でも、社員一人ひとりが主役になれる会社にしたい」という理念のもと、「幻の手羽先」ブランドを守りつつ、新しい挑戦にも取り組んでいます。
過去最高の売上達成へ!“脱・創業者”経営が生んだ成果
山本さんは「脱・創業者」という方針を掲げ、組織の見直しを行いました。トップダウンからボトムアップへ。現場からのアイデアを積極的に採用し、社員が意欲的に働ける職場づくりを推進しました。
その結果、2023年には過去最高売上を達成。コロナ禍での苦境を乗り越え、再び成長路線に乗ったのです。
「幻の手羽先」誕生の裏話と社名の秘密
「世界の山ちゃん」の代名詞ともいえるメニュー「幻の手羽先」。
実はこの名前、あるお客様の「手羽先が美味しくてすぐなくなっちゃう。まるで幻みたい!」という一言がきっかけだったそうです。
開発当初は「こんなに辛いのは売れない」と否定的な声もあったそうですが、創業者・重雄氏は「この味こそがクセになる」と自信をもって販売を開始。
結果、いまや年間2000万本以上売れる看板商品となっています。
因みに現在の社名は、もともと「世界の山ちゃん」でしたが、従業員が社名の記入時に書き難いことから頭文字をとってエスワイフードへ変更したそうです。
女性リーダーとしてのあり方とは?
山本久美さんは「私は完璧ではない。でも、分からないからこそ人の声に耳を傾けられる」と話します。
「家庭を守る」から「会社を守る」へと転身した彼女の姿は、現代社会における女性の活躍のロールモデルとして、多くの共感を呼んでいます。
従業員の年収は?
月給:23万円以上+各種手当
【月収例/入社1年目】月収30万円(月給23万円+各種手当)
※上記はあくまで最下限の給与。経験や能力を考慮し、給与を決定。
店長昇格後は「月給32万円以上+各種手当」となります。
【年収例】
630万円/入社5年目:支店長(月給30万5000円+役職手当6万円+賞与)
450万円/入社2年目:店長(月給28万円+役職手当3万円+賞与)
残業手当の他にも家族手当、お子様進級お祝い金もあるようです。さすが元専業主婦だっただけにこういったことも手厚いですね。
まとめ:一歩踏み出す勇気が未来を変える
経営経験のない専業主婦だった山本久美さんが、突然の悲劇を乗り越え、社員と共に「世界の山ちゃん」を成長させた姿は、多くの人に勇気を与えるストーリーです。
「自信がなくても、想いと覚悟があれば道は開ける」
そんなメッセージを、山本さんは私たちに届けてくれています。
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